バベルの塔の63Fに住まうカエルもどき

世の中を俯瞰した気になっているカエルもどきの愚痴場

就職活動〜ロンパ君編

就職活動の時は私にしてはやたらとアクティブに毎日活動していたので思い出が多いです。

 

今回もまた新卒アドバイザー関連です。

新卒アドバイザーの紹介で面接することとなった、IT系企業の社長(以下、ロンパ君)とのお話をさせてください。

 

当時の私はどうかしてたのかなと思います。デカビタ野郎に懲りず、ベンチャーの中でも面白いところも確かにあるかもしれないとまた勧められるがままにベンチャーの面接に足を運んだわけですから。

これまでの記事から私がベンチャーを否定的に捉えてると感じる方もいるかもしれませんが、仕事や転職活動で関わってきた中で素晴らしいベンチャー企業もたくさん見てきています。

今回紹介するところも含めて、私が就活中に知り合ったベンチャー企業は全体のごくごく一部に過ぎないんだと信じたいばかりであります。

 

ロンパ君の経営する会社はこれまた都内某所にあります。デカビタ野郎の時と比べるとオフィスも綺麗で、自分のイメージするベンチャー企業のオフィスの雰囲気と同じように感じた記憶があります。

ロンパ君との面接はデカビタ野郎の時の1対1形式ではなく、ロンパ君に対して就活生4人の集団面接形式でした。

集団面接で特にロンパ君が評価した学生が後日用意されている次のステージに進めるといった流れだったかと思います。

 

1対1でも緊張するのですが、ピュア大学生だった私は初めての集団面接形式にまた緊張していました。(この頃は就活の解禁日前だったため)

学生に遅れて入ってきたロンパ君は普通のスーツとメガネの姿に、銀行員みたいな髪型をしており、デカビタ野郎を見ていた私は反動的に見た目に好印象を抱きました。

ただ、見た目に反して発言内容はデカビタ野郎以上に終わっていました。

 

面接の冒頭は社長直々の会社紹介でそこまでは普通だったのですが、どの学生だったかが、「どうやったら学生のうちからしっかりと成長できますか」とロンパ君に尋ねたところあたりから風向きがおかしくなっていきました。

まずロンパ君は「普通の人が100だとしたら、僕は1,000とか10,000とかそういうところにいる人間だからそこからして違うかな」と意味不明なことを言い出しました。

要は普通の人が上限100の世界でもがいてる中、ロンパ君は上限突破した世界で生きてるからもはや比較不可能と言いたかったようです。

私はそれを聞いて、質問の答えになってないし、上限100の設定越えたらなんでもありやんと驚きを隠せませんでしたが、ロンパ君の勢いは収まりません。

「君(質問した学生)と僕が今、議論したら間違いなく僕が君を論破できちゃうよね?それは僕の方が人生経験豊富で年も一回りくらい上だからだと君は思うだろうけど、それは違うんだよ」

私含めた学生の顔が完全に「?」となっているのがわかりました。

「僕が君と同じ年だったとしても、僕は君のことを論破できると思うよ。なんでだと思う?それは僕がさっきも言ったように上限100より上で生きてるからなんだよ。上限100で考えてる君たちには負けるはずがないんだよね。もうこれは仕方のないことなんだよ」

どんだけ論破にこだわるんだと学生全員が思っていたかはわかりませんが、当たり障りのない質問をした学生は完全にこのロンパ君独特の地雷を踏んでしまったようで、ロンパ君の話を死んだ魚のような目をしながらコクコクと頷きながら聞いていました。

その後もデカビタ野郎と同じく世の中にインパクトを与えたいから仕事をしてるといった話を熱弁したり、日本にはジョブズみたいな人間がいないといったこの手のベンチャー社長にありがちな持論っぽく聞こえる一般論を散々披露したあげく、「すまんそろそろ銀行の人間が来るからもうこのあたりでいいかな。これから銀行の奴らを怒鳴りつけてやろうと思うんだよ、あいつら使えないからさ」と誇らしげな顔で言い放つと部屋を出ていきました。

もう呆れを通り越して唖然とした私は、採用アドバイザーに連絡はせずもう全ての連絡を無視することを決意。帰りに近くの有名なラーメン屋に寄って帰宅の途に着くと共に、大手に入社して着実にキャリアを積んでいこうと決心したのでした。